おわりに


  よくまあ,こんなだらだらとした長い文書を最後まで読んでくださいましたね。
  
  少しは参考になったでしょうか。

 受け持った火災の原因報告書もそっちのけで,急いでこれを書いたので,まとまりもなく判りにくかったかと思います。
  
  大切なことを書き忘れた気がして仕方ないのですが,私の気持ちが少しでも皆さんに伝われば,それで十分に目的は果たせたと思います。

   つい数年前まで福岡市の独占種目だった「ロープ登はん」も,今年は九州大会に2名しか進めませんでした。来年福岡で開かれる九州大会で「ロープ登はん」に5人の隊員が出場できるように願ってこれを書きました。

  各救助隊では,団体種目の訓練が忙しく,個人種目に時間が取れないことでしょうが,小隊長はできるだけ協力してやってください。

  効率よくやれば,短時間でも効果的な訓練ができるはずです。
  
  団体訓練の前後や,合間に1本ずつ登るのも良いかと思います。
  
  以前は,午前を個人種目にあてて,午後に団体の訓練をやっていましたが,今は難しいのでしょうか。
  
  はじめにも書きましたが,この種目はプライベートなトレーニングがものを言います。
  
  集中してやれば1日30分でも十分です。
  
  やる気になれば必ず出来ます。
  
  好きなだけ思いっきり訓練ができる皆さんを私はうらやましく思います。
  
  救助隊員として活躍できるのは今だけなのです。
  
  今を充実し,実りあるものにするために頑張ってみましょう。

  全力で挑戦する目標を持てることは,すばらしいことです。
  
  もちろんこれは「ロープ登はん」に,いえ救助訓練に限ったことではありません。
  
  以前読んだ小説の中で,登場人物が朝目覚めたときに言った言葉が,今も私の心に残っています。

「今日は,残りの人生の最初の1日だ」。
  
  これを読んだとき「何かをやるのは,今しかないんだ」と焦りにも似たやる気が沸いてきたのでした。
  
  さあ,私といっしょに頑張ってみましょう。

平成10年 8月31日